Ambassadeur8000
1965年、ABU初の大型リールはAmbassadeur8000として登場しました。当初8000はスウェーデンとUSAで販売されていたようです。レベルワインドは無く、遠心ブレーキは3ブロックで、ギヤは自動二段変速機構を採用しています。自動二段変速とは、ドラグが働いてラインが出ていくと減速する機構で、通常のギヤ比は4.25:1、減速時は2.5:1でした。さらに、リールフットも変更されています。5000シリーズではシャフトにリールフットがロウ付けされていますが、8000ではプレス加工の一体型パーツになっています。サイドプレートは赤、スタードラグはハンドルよりも外側に取り付けられ、ハンドル側の右サイドカップは、自動二段変速機構部分が外側に張り出した形をしています。ちなみにこのサイドカップの張り出しは、現在のABU大型リールでも踏襲されています。
Ambassadeur9000
1969年、Ambassadeur9000が登場しました。といっても、実は8000から9000の登場に関しては少し変わった経緯があるようです。1965年の8000登場から2年後の1967年のカタログには、8000のリールが何故か9000として掲載されています。そしてマイナーチェンジを行って世界共通モデルとして9000を販売したのが1969年になります。マイナーチェンジの内容は、スタードラグがハンドルの外側にあった8000/9000に対して、新型9000ではスタードラグがハンドルの内側になりました。この9000の登場に伴なって、8000はカタログから姿を消すことになりました。
Ambassadeur7000
7000シリーズの登場は意外なことに9000シリーズよりも後の1972年です。投げ釣り用のリールとして登場し、サイズはすでに発売されていた6000シリーズと9000シリーズの中間に位置していました。重い錘を投げやすいように4ブロック式の自動遠心ブレーキを採用しています。5000シリーズを踏襲したレベルワインドの搭載、9000シリーズを踏襲したプレス加工の強度の高い一体型リールフットの採用など、大型リールでありながら、投げ易さと使いやすさを見事に達成したモデルです。
Ambassaduer7000(フットNo.910504)
Ambassadeur7000、9000で不思議なことは、発売時にボールベアリングを採用しなかった点です。すでに5000シリーズでは1967年にボールベアリングを採用し、5000Cとして販売を開始していました。その後に登場したにもかかわらず、7000と9000は真鍮ブッシュを採用しました。ボールベアリングを採用したのは、9000Cが1975年、7000Cに至っては1982年となります。なぜこれほどまでにボールベアリングの採用に慎重になったのか、残念ながら全く資料がなく調査できません。
序論 |
---|
ヒストリー | 時計工場「ハルダ」|ABUの誕生|スウェーデン初のリール|Ambassadeur5000の誕生|大型リール登場|ABU年表 |
---|
メカニズム | パーツ数から見る7000シリーズ|7000ドライブシステム概説|ドラグ調整|ハンドル逆回転防止|スプールフリー|アンバサダーのギヤ|ブレーキの仕組み|クリック|レベルワインド|自動二段変速ギヤ |
---|
パテント |
---|
ラインナップ |
---|
Carpmaster |
---|
Record1500 |
---|
オーバーホール | オーバーホールとは|必要な道具|分解手順と注意点|潤滑剤の使い分け|レベルワインドの組立|左サイドの組立|スプールの組立|クラッチの組立|メインギヤの組立|右サイドの組立|ハンドルの組立|7000CL中古品 (2024年)|7500C3JSP中古品(2024年) |
---|
リペア |
---|