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文芸・故事・伝説 / 鯉のことわざ

魚に関係することわざはたくさんありますが、とりわけ鯉にまつわることわざが多いようです。その中から代表的なものを文献より引用して紹介します。
 

生簀(いけす)の鯉

生簀の中の鯉で、自由にならない身の上をたとえていいます。
 

俎上(そじょう)の鯉

まな板の上で、いままさに料理されようとしている鯉のようすを指しています。これは絶体絶命のピンチにあり、自分ではどうしようもない運命をいいます。また、度胸がいいことにもたとえられます。
 

浅みに鯉

手づかみでも獲れる鯉のことで、もっけの幸いという意味です。
 

麦飯で鯉を釣る

ちょっとの元手で大儲けすることのたとえで、「蝦で鯛を釣る」と同じ意味です。
 

鯉の滝登り

立身出世することのたとえです。「登龍門」のページに詳しく述べていますので参照してください。
 

及ばぬ鯉の滝登り

いくら力んでみても、とてもできないことのたとえで、鯉を恋にかけて多く使われます。
 

鯉の一跳ね

鯉は捕らえられると、一度だけ跳ねるが、まな板の上にのせられると、観念してじっとしているという意味で、あきらめがいい、いさぎよいことをたとえていいます。
 

鯉が躍ればどじょうも躍る

鯉の跳ねるのを見て、どじょうもその真似をするという意味で、分不相応なものが、優れた人の真似をすることをたとえていいます。

参考文献
1)「お魚の分化誌」有薗眞琴 舵社

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