<< PREV  |  MENU  |  NEXT >>
新鋭振出石鯛 / 第2回 外観の比較

8月の末に予定通り竿が届くことになりました。夕方の配達に合わせて早い帰宅(笑)。届いた細長い段ボールを玄関ですぐに開梱しました。当たり前ですが竿のプラケースが3本入っています。竿の背面側から見える竿袋の文字をまずは撮影。ダイコーと同様に竿袋もしっかりとした作りになっています。大手メーカーの商品との違いがこうした所にも感じられます。
 

では竿を取り出して石突きを比べてみます。右が新鋭振出石鯛(以下、新鋭)です。小笠原の石突きの弱点は黒の塗装が剥がれやすいことです。一方新鋭は非常に硬い性質の花梨材を使っていて、外観の劣化が少ないことが容易に想像つきます。今回購入した500MHは手持ち仕様で、置き竿仕様の石突きよりも小さくできています。小笠原に合わせて作ったピトンは問題なく使うことができます。
 

次にリールシートです。上が新鋭です。どちらもFuji製ですので大きな違いはありませんが、新鋭の方が締め込みのナット部分が長くできています。リールを取り付けてみましたが、私はいつもあまり強く締め込まないせいか使い勝手の差は感じられません。
 

次はガイドです。これも上が新鋭で、ガイドは大きいのがわかります。小笠原のガイドに長年慣れ親しんでいるため、カタログで検討している段階から違和感を感じていました。小笠原の元竿の一番大きいガイドが新鋭の中間のガイド並の大きさなのがわかると思います。なぜこのガイドにしたか疑問だったので、Fujiのカタログを確認したところ、振出竿のガイドはこのガイド(Kシリーズ)しかなく、遠投性も配慮していることがわかりました。ただし元竿用の大きなガイドはカタログにはないため、この竿用にKガイドと称して専用に作っているようです。
 
ガイドの材質はSiCリングとステンレスフレーム、円筒のベース部分はプラスチックです。一見して高級感は感じられませんし、ガイド高さがあるためにラインにテンションがかかった時に遊動ガイドが回ってしまわないか不安を感じました。しかし考えてみると手元から1番、3番、5番、8番(小笠原の写真で白の反射テープを貼ったガイド)が固定ガイドで、その間が遊動ガイドです。固定ガイドは回転しないわけですから、その間の遊動ガイドだけが回る心配はないわけです。回るとすれば穂先のガイドですが、ここのガイドは低くなっていますので大丈夫でしょう。
 
さらにリールを付けてラインを通してみて分かったのですが、元竿のガイドはリールから出るライン高さに合わせていて、それ以降のガイドも無理なくラインが通り、急な角度でラインが曲げられるところがありません。見慣れてくると、今までの石鯛竿のガイドの方がなぜこの大きさなんだろうと疑問にさえ思うようになりました。
 
早く実釣でキャスティングのラインの出方や、アオウオのテンションがかかった時の安定性などを体験してみたいと思います。
 

仕舞寸法ですが、写真は石突きを揃えたときの状態です。仕舞寸法は上の新鋭が121cm、小笠原が131cmです。実際にキャップを付けた状態でこのような差があります。全長が違うので当然のことです。
 

次に元径ですが、カタログでは上の新鋭が26.1mm、小笠原が23.5mmです。太すぎて違和感があるのではないかと心配しましたが、実際にニギリの部分を持った感触では、カタログ値でいだいたイメージほどの違いは感じられなかったので安心しました。
 

最後に塗装について説明します。写真は新鋭の元竿の塗装面の拡大写真です。ラメ塗装で見る角度によってブルー・グリーン・パープルと色が変化していきます。写真は正面から撮影していますが、小さいつぶつぶをよく見ると色の違いがわかります。快晴の釣り場で太陽に照らされると綺麗に輝くことがとても楽しみです。
 

(2020/9/20)
<< PREV  |  MENU  |  NEXT >>