40話 日常の小さな自由
私には釣り以上に長く続いている趣味があります。それはジャズ鑑賞。「何がいいんだかわからない」とか「敷居が高くて入れない」とかよく言われます。何がいいかって、それはアドリプに尽きます。「適当にやってるだけ?」いいえ、適当ではありません。最小限の制約の中で、インスピレーションを音にする究極の自由表現なのです。その演奏に対して一々屁理屈をこね回す人がいるため、敷居が高いと感じられるのです。要は「いいなぁ」と思えばその時点でジャズがわかったことになるのです。
私は人に規制されたり、決められたことを正確にやることが苦手であり、組織の中で生きていくのには本来向かない性格だと思っています。しかし生活するためには世の中の流れに従って生きて行かざるを得ませんので、それなりに足並みを揃えてやっているつもりです。本音を言えば反体制派的なことはきらいな方ではありません。しかし、あからさまに行動を起こすほどの度胸も持ち合せていません。ジャズは、私の自由に対する願望を少し叶えてくれる音楽です。
そんな私がMCFJapanのクラブメンバーとして長くやってこれたのは、ほとんど自由であるため。他人に迷惑をかけなければ遊びはどこまでも自由な方が楽しいわけです。もしも会則などきっちり決まっている格式高いクラブだったら、息苦しくてすぐに脱退していたことと思います。MCFでは自然発生的なわずかな約束事しかありません。メンバーと知り合って10年、同じ時を過ごしていることがいつも心地よく感じられます。
ところでこのコラム、新幹線に乗って書いています。周囲には仕事をしている方が大勢乗っていますので、私も移動中に仕事をこなすビジネスマンのひとりに見えるかもしれません。しかし私はこの時間をいつも好きなことに使っています。今日もヘッドホンで好きなジャズを聴きながらPCを打っています。公共交通機関としてはすわり心地のよいシート、音楽、そしてホームページ制作。東京・新大阪間は、私の大切な自由時間です。
39話 ハスラー地鶏
先日久々にMCFメンバーの地鶏オヤジさんに連絡を取ってみました。海外出張が多い地鶏さんですので、メールの出だしには、「今日本ですか?」とつい書いてしまいます。別にどこにいようと同じようにメールを読むことができるわけですから、いちいち聞かなくてもいいはずです。しかし実際は、地鶏さんが国内モードなのか海外モードなのかで若干話題が違ってきますので長年の習慣になっています。
地鶏さんが国内にいるときはもちろん釣りを楽しむわけですが、海外にいるときは別の顔を持っています。その顔とは「ハスラー地鶏」。もちろん「地鶏」はハンドルネームですから、ハスラーの時は本名。とりあえずここでは地鶏さんとさせていただきます。ところで若い方はご存知ないかもしれませんが、映画「ハスラー(1961年)」「ハスラー2(1986年)」はポールニューマンが主演してビリヤードを爆発的に普及させるきっかけとなった作品です。地鶏さんは海外生活では毎晩のようにハスラーに変身し、その腕前は準プロ級。現地で知り合った外国人とガチンコ勝負をすることもあるそうです。
地鶏さんと知り合ったのは、私が水郷に通いはじめたころです。ぼらひでさんの紹介で霞ヶ浦で同行して以来、ほぼ毎シーズン竿を並べさせていただいています。私は釣りのスタイルやタックルなども地鶏さんの影響を大いに受けていると感じています。たとえばABUのリール。地鶏さんはAmbassadeur9000、7500、6500と使いこなしていて、気がつくと私も同じ道を大分遅れて歩んでいます。地鶏さんは6500CS ROCKET CHROMEを海外で調達し、7、8年程使い込んでいます。私はというとやっと今年になって6500TCCM CARPMASTER を使い始めたところです。
今シーズンはお互い水郷に行っていませんが、「秋には同行しましょう」と申し合わせています。多趣味な地鶏さんはかつてはゴルフに凝っていたと聞きます。いろんなことを突き詰めて経験した方と話をしていると学ぶことが多くあり、充実した時間を過ごすことができます。ところでお気づきでしょうか?地鶏さんの趣味のゴルフ、釣り、ビリヤード。どれももロッド状のものを使います。何か一定の法則を感じますが、深層心理の部分はいずれ釣り場で伺ってみたいと思います。
38話 ダルビッシュ投手に学ぶこと
日本ハムファイターズのダルビッシュ投手が44イニング連続無失点を続けています。日本プロ野球界で、投球が芸術の域に達している数少ない選手です。あまり野球をご覧にならない方のために簡単に紹介しますと、ダルビッシュの投球は最速160キロを超える速球をベースに10種類以上の球種を持ち、今でも新しい変化球の開発に取り組んでいます。メージャーリーグでは早くからストレート系でわずかに変化させる球種が多用されていましたが、ダルビッシュはそうした球種も含め、メジャーリーガーをしのぐ多彩な投球をしています。
ダルビッシュ投手がこれまでの常識を覆したことのひとつとして、自分の変化球に関してすべてボールの握り方と投げ方を書籍で克明に公開したことが挙げられます。かつては、変化球の握り方を公開するプロ選手は少なかったという記憶がありますが、ダルビッシュ投手の場合は「公開したところで、所詮俺のタマは打てない」という無言の自信が伺えます。むしろこうしたテクニックの公開は、高校や大学、ノンプロの選手の教科書となり、日本野球のベースアップにつながるのではないかと思っています。
さて、かつて秘密主義だった点においては釣りも同じです。一日一寸と呼ばれていた古典的な鯉釣りでは、餌は極秘中の極秘だったと聞きます。今でもご年配の方の中には、オリジナルの餌に拘っておられる方がいらして、それは楽しみ方のひとつとして大事なことだと思います。しかし、現代はネット上に世界中の鯉釣り情報があふれていますので、オリジナルと思ってもだいたい誰かが作ったものとほぼ同じであることが多いようです。
ホームページを運営する端くれとしてできることは、成功、失敗に関わらずできるだけ多くの情報を公開することだと考えています。その情報を元に、多くの人達がさらにこれを発展させることで鯉釣り全体が活性化し、新たな釣法、新たなスタイルに発展してくれることを願っています。そうした観点からみると、ここ数年鯉釣りのホームページが減少していることは非常に寂しく感じられます。是非一緒に活性化させる仲間が増えることを期待しています。
37話 サマータイム
私の勤務先で、7月から9月までサマータイムを実施することになりました。言うまでもなく夏期の電力不足対策の一環です。実施にあたり、その効果の試算は経営サイドで当然行っているはずですが、今回は一切社員に発表することなく実施に踏み切りました。何らかの省電力対策をとらざるを得ないという企業責任もあり、実質の効果はどうであるかという議論以前に、実施すること自体に意味があるという判断があったのではないかと想像しています。
サマータイムは、第一次世界大戦のときにドイツ、イギリスが導入し、現在ではヨーロッパ、北米で多くの国が実施しています。日本でも戦後数年間実施されたそうですが、当時の生活習慣に馴染まずに廃止された経緯があります。面白いのはアメリカで、サマータイムを実施するかどうかの判断は各州に任されています。メリットがある半面デメリットもあるため、それぞれの州の状況に照らし合わせて判断しているようです。
夏にアメリカに行くと、夜明けと同時に起きて、まだカンカン照りのうちに仕事を終了し、その後プライベートタイムを楽しんで夜9時頃やっと日が暮れるという生活になります。この夏、日本の多くの企業が実施するサマータイムは、民間が個別に行う「就業時間シフト」に過ぎないので、社会の生活様式が大きく変わるほどのインパクトはありません。しかし、せっかく実施するわけですから省電力化という目的を是非達成したいものです。仕事を早く終えて自宅に帰り、クーラーをガンガンかけながら夜遅くまでテレビを見るなどという省電力に反した行為はできるだけ慎まなければいけません。
さて、泊り込みの釣行ではどの季節でも必然的に太陽に合わせて生活するようになり、サマータイムならぬサンタイム(勝手な造語)となります。社会生活をおくるためにはサンタイムなど許されるわけもありませんが、究極の健康生活ではないかと思っています。悠々自適な生活ができるようになったときは、是非とも毎日サンタイムで過ごしたいと考えていますが、以前カミサンにこのことを言ったところ、「夜ゆっくりテレビ見たいからヤダ!一人でやって。」だそうです。おそらくカミサンの方が常識人なのでしょう。
36話 お母さんの気配り
荒川の河川敷グランドのそばで釣りをするときは、野球場からボールが飛んで来ることを覚悟しなければなりません。そしてもうひとつ、ちびっ子たちが川原に下りて来た時は川に向かって石投げが始まることも覚悟しなければなりません。川を眺めているとどうしても石を拾って投げずにいられなくなるのが子どもの習性ようで、何人かでやってきた時は一人が投げ始めると一斉に石投げ大会が始まります。それでも釣れる時は釣れるのですから、都会の鯉は私たちが思うよりも神経が図太いのかもしれません。
ところで、お母さんが子どもを川原に連れて来ることがしばしばあります。ある日のことです。竿の近くで子どもが小石を投げ始めるのを見たお母さんは、「釣りをしているから石を投げちゃダメ!」と注意しました。こうしたお母さんに育てられている子どもは、気のせいか利口に見えます。「何が釣れるんですか?」お母さんにこんな質問をされると、ちゃんと答えたくもなるものです。
今日も荒川で釣りをしてきました。日曜日のせいか家族連れが多く、お父さんの野球を応援に来たらしいお母さんと子どもが何組か川原に下りてきました。好奇心が旺盛な子どもを追うように、お母さんも竿のすぐ横に立ちました。そして次はお決まりの子どもの石投げ。何個か竿の真正面に投げた時、お母さんは子どもに対して競争心が掻き立てられたのか、突然大きな石を拾って竿の正面に投げようとしています。
さすがに私もこれには我慢ができず、「お母さん!釣りをしている所に普通は石を投げませんよ。」と一言。石を握った右手を振り上げたまま振り向き、ハッとした表情で「すいません・・・」とお母さん。こっちも大して釣れているわけではないので影響はないのかもしれませんが、大人の目線で周囲に気配りをする姿を子どもに見せてほしいものです。さて、あなたの奥様はどちらのタイプのお母さんでしょうか。
35話 リタイヤ後の人生
「引っ越しました。」先日、勤務先の大先輩から葉書をいただきました。7、8年ほど前に退職されてからこれまで宇都宮にお住まいでした。葉書には、ご自分で撮影したと思われる田園風景の写真が載っています。以前から古い農家住宅を探し続けておられたそうで、この度県外に気に入った物件が見つかり引っ越しとなったそうです。「子どもたちのまさかの時の避難所、孫たちの合宿所になればいいと思ってます。」仕事では私の上司、そして私が入社後に所属した野球部の監督も務められましたので、個人的には大変お世話になりました。文面から相変わらず温厚な人柄と、自宅を「合宿所」と言う体育会系の気質が伝わり、とても嬉しく思います。
さてリタイヤ後の人生をどのように生きるか、偉大なる先人たちが身をもって示してくれています。森村雨村(うそん)さんは、現役時代は江戸川乱歩や横溝正史を育てた日本推理小説界のパイオニアでした。50歳のときに出版社を辞め、故郷の高知県に帰って農作業と釣りに明け暮れる日々をおくり、時折執筆活動をして暮らしました。
村田久さんは、現役時代はJRの職員の傍ら、渓流釣り師としてテレビやラジオに出演したり、釣り紀行文を執筆するという活動をし、本人曰く二足の草鞋を履く生活をおくっていました。JR職員としての定年を向かえると、釣りという一足の草鞋に専念。「急ぐことはない。これからは、大分傷んできた遊びの草鞋を大切に履いていこうと思っている。」と語っています。職業も趣味も極めた人は、リタイヤ後も充実した人生をおくることができます。
私のように特別な才能に恵まれない凡人は、紹介した先人たちのような生活をおくることはできないのは当然わかっています。しかし、たとえ叶わないとしても、「晩年はこんなふうにして過ごしたい」という夢や希望を持って今を過ごしたいと思います。大先輩の一枚の葉書は、これからの私の生き方について考えるつかの間の時間を与えてくれました。今でもこうした形で私を支えて下さっていることに感謝したいと思います。
34話 春の雑感
4月上旬の週末は、車のタイヤ交換日と決めています。宇都宮は冬の間路面が凍結することが多く、遅い時は3月の末に雪が降る年もあるので、この時期にスタッドレスからラジアルタイヤに交換することにしています。私はかつてタイヤの種類に全くこだわらなかったのですが、ある時からミニバン専用のタイヤを使ってみたところ乗り心地がとてもよく、以来このタイヤを使い続けています。この春新しいタイヤを購入しましたが、さらに性能が進化していて驚きました。足回りが大事であることを改めて感じています。
さて、春になると毎年MCFのぼらひでさんから、荒川の釣果連絡が送られてきます。こうした便りを見るとうきうきした気持ちになり、早く釣りに行きたくなるのですが、今年に限っては水郷方面は震災の復旧工事中であることから釣行を見合わせています。霞ヶ浦河川事務所のホームページで復旧工事の状況を報告してくれますので、頻繁にアクセスして確認しています。
釣りに行けないと冬の延長でインドアフィッシングになり、ついつい色々なタックルをネット上で見てはあれこれと購入計画を立てます。大半は資金面の制約から購入が実現しないまま終わるのですが、こんな時ふと、「いったい自分はどんなタックルに走ろうとしているんだ?」と考えてしまいます。カープフィッシングのタックルが広く販売されるようになって選択肢が急に増えた分、タックル選びのコンセプトがはっきりしていないと、無駄な買い物をしてしまうことになります。
タックルに関しては流行に流されたくないという思いがある反面、いいものがあれば使ってみたいという気持ちがありますが、いいものかどうかは使ってみないとわからないという矛盾に突き当ります。釣具店で現物を触ってみて判断するか、一般の釣具店で販売されていないものに関しては、ある程度ギャンブル的に購入に踏み切ることになります。その分、さらに自分が目指すタックルの姿というベースがしっかりしていないと、残念な結果になってしまいます。結局のところ、タックル選びも車も足元をしっかりさせることが大事だということに気付かされます。
33話 新たな息吹
3月は震災の影響を引きずっている中で過ぎてしまった感じがします。今日久々に庭をうろついてみると、木々の枝に芽が膨らんでいることに気がつきました。例年であれば桜前線の話題が飛び交い、新学期を迎えて希望に胸を膨らませる季節のはずですが、今年は入学式や各地の観桜会などが中止となり、日本全体が喪に服した状態になっています。
このコラムも、3月は全く手を付ける気になれないまま過ぎてしまいました。しかし、春の新たな息吹を見ているうちに、いつまでもこうしていられないという気分になり再開することにしました。社会の中で自分がやるべきことをしっかりとやることが最大の貢献であると、ここ数日当たり前のことを思い出して行動しています。
さて、先週MCFの更新でもお知らせしたとおり、水郷方面は護岸道路は酷く危険な状態になっています。復旧には相当な時間がかかることが予想されます。この春の釣行はしばらく見合わせて、復旧工事の進行を見守りたいと思います。また、水郷を会場とするいくつかの鯉釣り大会の主催者が早々と中止宣言したことは、適切な判断だと思います。
相変わらず強い余震が続いています。震源地が東北や関東に散らばっていることが気になります。直下型の地震がいつ来ても不思議ではない状態かもしれません。引き続き安全確保に努めながら生活を送っていきましょう。そして、秋にはいつも通りの水郷の風景が戻ってくることを祈っています。
32話 ユビキタス社会とフィッシング
宇都宮に住んでいる私は、普段東北新幹線をよく利用しますが、最近、諸事情により東海道新幹線を利用する機会が増えています。N700のぞみ車両、特に座席番号の1番の列が実に快適であることを知りました。2007年から運転していますので「何を今さら・・・」とおっしゃるかもしれませんが、各座席の前に電源コンセントがあり、しかもテーブルが広い。ノートPCを使う私は、バッテリー残量をいつも気にしていましたが、これで2時間半の快適な旅ができます。さらに、東京、新大阪間は無線LANが使用できるとのこと。
便利なものとしてもうひとつ、最近業務で使用しているモバイルデータ通信です。どこにいても普段自分のデスクにいるのとほとんど変わりない環境を得ることができます。スマートフォンの操作が苦手なおじさん世代の私ですのでどうしてもPC頼りになります。これは将来是非プライベートでも導入して、釣り場でも利用できるようにしてみたいと思っています。ユビキタスコンピューティングの威力を改めて痛感しているこの頃です。
さて先日、某ブロガーさんから一通のメールをいただきました。アメリカナマズ釣りをテーマにしたブログをみつけたとのことです。覗いてみると、これをテーマにすること自体希少価値が高いと思いますが、何しろアメリカナマズをゲットすることに対するモチベーションの高さに脱帽です。さらに利根川のポイントの現場写真とそのマップのURLリンクの充実。ポイント情報公開の是非論は当然のことながらあるわけですが、少なくともここまでデータが揃っていればユビキタス社会ならいとも簡単にその場所にたどり着くことができます。
日本ではカープフィッシングのガイドはビジネスとして今のところありませんが、ヨーロッパでは珍しくありません。北米でも少しずつ増えてきているようです。ということは、多少飛躍し過ぎかもしれませんが、近い将来日本でも同様のビジネスが出てくる可能性があります。しかも現地を案内する従来のスタイルではなくネットビジネスとしてです。これは魚種に関係なく成立する可能性がありますので、ポイント解説などの出版物を駆逐してしまう気がしています。恐るべし、ユビキタス社会。
31話 釣りガール
かつては男性の趣味の領域に若い女性が次々と進出しています。その女性たちのポジションを確立させるかのように、さまざまな造語が飛び交っています。鉄女、歴女、仏像ガール。これらはかつてオタクと呼ばれる方々の専門分野でした。少し開放的な分野では雑誌の「旅ガール」「写ガール」。アウトドアー系では森ガール、山ガール。ただしこれはアウトドアライフそのものを重視したわけではなく、あくまでもファッションを優先しているようです。その他に、蔵ガール、数学ガール、家ガール、茶ガール、さらにテレビ番組では「土俵ガール」。
そんな中で、ちょっと気になるのが釣りガール。全般に釣り人口が減っている昨今、新規の市場開拓の意味合いもあって業界が仕立て上げている雰囲気も大いに感じてはいますが、釣りが好きなのに肩身の狭い思いをしておられた女性たちにとっては、やっと時代が到来した感があるかもしれません。さっそくその波に乗るかのように、可愛い系のタックルやウェアが販売されはじめました。動機はなんであれ、結果的に業界が活気付くとメーカーの開発投資も加速するため、めぐり巡って私たちも恩恵を被ることは容易に想像がつきます。
鯉釣りの分野でも以前から女性の愛好家がいらして、時々雑誌に取り上げられていましたが、失礼ながら「元ガール」の方々が多かったように思えます。正真正銘のカープガールといえば、MCFのこぶちゃんの娘さん「さきちゃん」でしょう。はじめて釣った鯉が80cm、そしてはじめて釣ったアオウオが110cm。どんなに暑い日でも、凍えそうな寒い日でも、お父さんに文句ひとつ言うこともなく当たりを待ち、やっと釣った魚を抱えてはにっこりしてくれます。
泊り込みのイメージが強い鯉釣りは、今までは女性にとって何かと障害が多いものでしたが、これから釣法が多様化すれば敷居が低くなるのではないかと考えています。そして、怪しげなおじさんたちの趣味であった鯉釣りが、これからは広く門戸を開放し、あらゆる世代の人たちが思い思いのスタイルで鯉釣りを楽しむことができる時代が来てくれることを願っています。