20話 トップページ一新の背景
円周率5兆桁の計算を自作PCで達成したというニュースが、つい最近流れていました。計算するのに、3ヶ月かかったということです。この計算競争は、かつてスーパーコンピュータの性能誇示のために行われていたものですが、現在ではPCで十分対応できる領域となっているようです。
PC関係で目覚ましい発達を遂げたハードとして、ディスプレイも忘れることができません。CRTから液晶に切り替わり、販売価格がどんどん安くなってきたために、大画面化が一気に進みました。デスクトップPCであれば、最近では19から23インチが主流になっています。これに伴って解像度が大幅に向上しています。
MCFを開設した当時は横1024ピクセルが主流でしたが、今は横1280ピクセル以上が大半を占めています。実はホームページを作る上で、このピクセル数が重要な意味を持っています。ホームページをご覧になって下さる皆様のディスプレイに応じて、ページの横幅をいくつにするかが決まります。
今回のMCFの更新でトップページのデザインを一新しましたが、横1280ピクセルのディスプレイの場合、左にブックマークを表示させながら全幅を違和感なく表示できるようにしました。これまでのデザインだと、ページの左右にスペースができて間が抜けた感じだったかと思います。MCFのメンテナンスは週末作業が中心となりますので、今後ゆっくりとサイト内のデザインを統一していきたいと思います。長い目で見守って下さい。
19話 大切な財産
釣りは人それぞれ楽しみ方が違いますが、一人で釣りをすることを好む人、ふたりあるいはグループでの釣りを好む人がいます。水郷に行くとお目にかかる方々の例では、いつも一人でがっちりと釣果をあげているSさん、Kさん、Hさん。名コンビでいつも楽しそうに竿を並べているTさんとMさん。ほぼ毎回5、6人で同じ釣り場に通っている東北のグループなどが挙げられます。
一人で釣りに行くと、誰に気兼ねすることなく自分のスタイルで釣りができます。特に場所選びにおいては、一人の方が絶対的に有利だと思います。たとえ一人分のスペースしかない場所でも、釣れる条件が揃っていると思えばそこに入釣できます。マイペース型の釣り人はほぼ単独で行動するように見受けられます。
ふたりで釣りに行くと、気心が知れた相手とじっくり話し込みながら時間を過ごすことができます。また、大物が釣れた時は、ひとりの時よりも数倍盛り上がります。友人とともに時間を過ごすことは、釣果に関わらず楽しいものです。
グループで釣りに行くと、色々な情報を得ることができます。特にタックルに関しては、時には釣具店にいくよりも種類が豊富で、使用感を体験することも可能です。また、人それぞれ釣りに関する工夫やこだわりがありますので、なるほどと感心することがしばしばあります。
さて自分はどのパターンかと振り返ると、オールラウンドのようです。ひとりであっても、ふたり以上であってもいつでも釣りが楽しいのです。メンバーに恵まれているためだと思いますが、MCFを立ち上げて以来、いやな思いをしたことはほとんどありません。このことは、私の大切な財産だと思っています。
18話 イメージカラーの裏話
FIFAワールドカップ南アフリカ大会は、戦前の予想に反して日本の健闘が光った大会でした。ワールドカップになるとにわかサッカーファンになる私ですが、今回は大いに楽しませてもらいました。それにしても、日本代表チームの出発と帰国の光景を見るにつけ、「勝てば官軍」を目の当たりにした気がします。
ところで、日本代表のユニフォームといえばブルー。「ジャパンブルー」とか「さむらいブルー」などと呼ばれているようですが、ブルーを採用した経緯に関してははっきりしたことがわからないようです。興味があったらネットで検索してみて下さい。ブルーの由来について、どれも実(まこと)しやかに述べられていますが、決定打に欠ける気がします。ご存知の方がいらしたらお教え下さい。
MCFを開設してから今年で満8年を迎えます。8年前の2002年というと、ワールドカップ日韓共催の年です。MCFのひな型を作ったのが2002年の7月で、ワールドカップの興奮から間もない時期でした。ページデザインをする中で、サイト名はどうしようかと考えた挙句、「どうせなら世界に通用する名前で、覚えてもらいやすいシンプルなものにしよう」という思いから、「MCFJapan」としました。
ではイメージカラーはというと、釣りのサイトですからブルー系にしようというのはすぐに浮かびましたが、さらにどんなブルーがよいかと色々考えた挙句、バナーにはジャパンブルーを採用したのです。イメージカラーの由来は、サッカー日本代表にありました。あまり意外性がないかもしれませんが、今まで明かしたことのないMCFの裏話でした。
17話 パソコンと我が家の暮らし
我が家では結婚以来生活の中に常にパソコンが存在しています。80年代後半に最初のパソコンを購入しましたので、20年以上のパソコンとの付き合いになります。当時、デスクトップPCとプリンター、モデム一式を購入し、30万円以上した記憶があります。もちろんインターネットもなく、電話回線を使ってパソコン通信を楽しんだり、簡単なゲームを楽しんだりしていました。電話回線を使っているため、回線使用料は電話の通話料金と同じで、遠距離で通信するときは常に時間を気にしていました。通信速度は1200bps。
そして現在、パソコン通信はインターネットとなり、電話回線はブロードバンドで定額料金となりました。デスクトップしかなかったパソコンは、今やどこの家庭でもノートPCが主流になっています。私は数年前にミニノートPCを購入しましたが、値段はなんと39,800円。インターネットやメールのやりとりをする分にはこれで全く問題ありません。20数年前に大金をはたいて購入したPCとは比較にならないほど高性能になっています。
実は今回のコラムの原稿は、北浦のとあるポイントで書いています。車のシートに座り、膝の上にミニノートPCを置いていますが、軽いため全く苦になりません。出張に行く時もバックに放り込んでOK。モバイルデータ通信は使っていませんが、メモ帳代わりになる上に、ホテルなどLANがつながるところにいれば通信端末。なんと便利な世の中になったものでしょう。
息子たちもリビングにパソコンがある環境で育ったため、なんの違和感もなく慣れ親しんでいるようです。現在リビングには3台あり、家族それぞれ好きな時に使っています。初めてパソコンを買った時代からすると夢のような情報社会に発展しています。しかし、ひとつだけ20年以上ずっと変わらないのは、パソコンに向かってゲーム「上海」をしているカミサンの姿です。
16話 柔軟性と棲み分けの文化
先週釣り場で深夜ラジオを聞いていたところ、評論家の故加藤周一氏の文化公演「日本・その心とかたち」が放送されていました。公演の中で日本の陶芸に関する話がありました。「陶芸に関して、日本は世界的にみても稀な文化を持っている。新しい技術が生まれると古い技術は消滅していくのが一般的だが、日本の場合は新しい技術は取り入れ、古い技術はさらに深耕し、結果的に両方残る。新しい技術で生み出される対称性よりも、古い技術によって生み出される非対称性に芸術的価値を見出すことがしばしばある。」といった内容でした。
詳しい話は長くなるのでこの辺でやめておきますが、私がこの話に興味を持ったのは、陶芸に見られる日本文化の特徴が、釣り竿の文化に非常に似ていると考えたからです。釣り竿の主流は竹竿から始まってグラスロッドに移行し、さらにカーボンロッドに至っているにもかかわらず、竹竿は江戸和竿や紀州竿など現代でも脈々と継承され、グラスロッドは独特のねばりのある腰の強さから、用途に応じてカーボンと選択的に使用されています。
新しいものを比較的に柔軟に受け入れるとともに、従来のものが棲み分けされていくことが少なからずあることに関して、それが日本固有の文化なのかどうかまではわかりませんが、経験的に納得できると思います。竿だけでなく釣法に関しても同じです。ルアーフィッシングやフライフィッシングが日本に入ってきても、アユの友釣りやヘラブナ釣りなど日本伝統の釣りも人気を博しています。
最近ユーロスタイルのカープフィッシングが流行し始めたことで、これまでのぶっこみ釣りがなくなるのではないかという意見もありますが、私はそうは思いません。ダンゴや干し芋、タニシ、ゴカイなどを使ったぶっこみ釣り、あるいは延べ竿を使った浮き釣りなどの日本の鯉釣り文化の中に、ユーロスタイルがいずれ溶け込んでいくものと思います。そして釣り場に応じて効果的な釣法を使い分けていくようになるのではないかと思います。
15話 釣果より安全
金曜夜から土曜の朝にかけて、栃木県は雷雨が続きました。元々梅雨の時季から夏にかけて、夕方になると雷雨になることが多く、ひどい年だとほぼ毎日夕立が襲って来る土地柄です。しかし今回は、都内含めて関東の広域で天気が不安定になっていたようです。
本格的に鯉釣りを始めたのは、栃木に住むようになってからです。地元の川で釣っているときは、夕方近くになると西の空を常に注意して、遠雷が見え始めたらどんなに当たりが多い時でもすぐに撤収を開始するようにしていました。このタイミングで撤収を始めないと、完了前に雷が頭上に到達してしまうほど移動スピードが速いのです。通過を待ったところで、夕立の後は川が増水して草などのゴミが多く流れ、釣りになりません。
水郷では栃木県ほどではないにしろ、時々雷が襲ってくることがあります。周囲に背の高い木や鉄塔など何もないだだっ広い場所が多いので、そんな場所で竿を振るのは自殺行為。しかし現実は、落雷がピークに達している時に限って当たりが来ることがあります。それでも迷わず受信機のスイッチを切り、車の中でひたすら雷雲が通過するのを待ちます。
これから天気が不安定な季節になります。特に河川敷に単独で入る場合は、急激な増水による危険やぬかるみで車のスタックもありがちですので、十分な注意を払って釣りを楽しんでほしいと思います。
14話 カープロッドへの期待
最近市販されているカープロッドの仕舞寸法は1.8mが主流です。この寸法に揃えてランディングネットのハンドルもワンピースの1.8m。ロッドホールドオールも1.8mに対応することで、すっきりと収納できます。これまで国内では専用タックルの選択肢すら危ういカープフィッシングでしたので、仕舞寸法が統一されるまで成熟したヨーロッパのカープタックルは実に合理的だと思います。
ところが、私がカープロッドの購入に関して二の足を踏んでいるのは、その1.8mの仕舞寸法が理由です。この寸法では、まず自宅の物置にロッドを入れられません。さらに車に積む時も長過ぎて不便ですし、担ぎ込みでもやはり長過ぎます。日本の生活、日本人の体格にとって1.8mという仕舞寸法は少々不便なサイズなのです。
したがって、仕舞寸法が短い振出式のカープロッドが販売されることを勝手に期待しています。継竿と振出竿は調子が全く違ってきますので、日本のメーカーに日本人好みの調子のブランクを開発して貰いたいと願います。3.9mから4m程度の長さで細身の3段振出式、そしてスピニング仕様とベイト仕様両方のカープロッドが市販されたら最高です。
材料、設計、製造技術は日々進歩していますので、ライトタックルでもモンスタークラスに対応することは日本の技術力からすればいとも簡単にできると思います。問題はカープフィッシングの市場規模。リールの世界シェアに見られるように、日本のメーカーがワールドワイドの市場を視野に入れてカープロッドに投資できるかにかかっています。
13話 ネイチャーフォト
1991年、キヤノンからHi8のビデオカメラLX-1が発売されました。レンズ交換式のVLマウント、ステレオ機能など当時としては圧倒的な性能を誇るカメラでした。SONYが牽引するハンディカメラ小型化路線とは一線を画し、レンズ性能を重視したハイアマチュア向けの製品でした。
私もこのビデオカメラに惚れ込んで、当時の自分の給料からするととても高価なカメラでしたが、発売後間もなく購入し、独学で撮影をしていました。長男が生まれて間もないこともあって、被写体は子どもやカミサンが主体でしたが、屋外の風景撮影も当時から大好きでした。
ビデオカメラがアナログからデジタル化された頃、SONYのハンディカムを購入しましたが、レンズが貧弱なため撮影の楽しみがほとんど感じられなくなってしまい、代わりにハンディカムで静止画像の撮影を楽しむようになりました。この辺りからデジタルカメラへの趣味の移行がはじまったように思います。
ご存知の通り、現在は釣り場でネイチャーフォト撮影を楽しんでいます。カメラはキヤノンのEOSシリーズ。ビデオ撮影で学んだフレーミングのテクニックやレンズの選択など基礎的な知識は一眼レフカメラと共通ですので大いに役に立っています。ネイチャーフォトを撮るようになってから、足元から空の彼方まで自然をよく観察するようになり、その分感動も増えた気がします。一眼レフをお持ちの方は、是非釣り場に持ち出してみてはいかがでしょうか。
12話 応急処置
釣りに行って怪我をした経験がある方は多いと思います。私自身は鯉釣りを始めたころ、釣りあげた鯉から鉤をはずそうと指でつまんだ瞬間に鯉が暴れ、遊び鉤が手に刺さった経験があります。鯉釣りの鉤は大きいので、手に刺さると意外に出血が多いものです。知人の場合は、鉤のカエシまで貫通したこともあるようで、病院に行ったそうです。ちなみに、現在私は1本鉤仕掛けであってもペンチで鉤を外すようにしています。
釣り場では足場が悪いところもあるので、足を怪我する危険性があります。MCFのメンバーのお話をしますと、Jさんは捻挫をしてひどく腫れあがったことがありました。また、Bさんはちょっとした所を飛び越えようとして骨折したことがあったそうです。
足の怪我で思いだすのは、アメリカナマズで怪我をした例です。たまたま釣り場でご一緒した方が、ぶっ込みの傍ら、熱い日だったのでサンダルを履いて浮き釣りをしていました。アメリカナマズが掛ったので、鉤をはずした後で蹴飛ばそうとしたらしいのです。その瞬間、胸ビレにあるトゲがサンダルの底を貫通して足の裏にグサーッ!ご存知かとは思いますが、アメリカナマズの背ビレと胸ビレの一番前の鰭条(きじょう)は非常に大きく鋭く尖っています。
万が一の怪我に備えて私は、消毒液、傷絆創膏、テーピング用の固定テープと伸縮テープを車に常備し、応急処置ができるようにしています。1シーズンに一度か二度しか出番がない救急セットですが、大事に至らないようにするためには必需品だと考えています。
11話 アウトドア用品
4月も終わろうとしていますが、今月は週末に色々な用事が入ってしまい、残念ながらまだ水郷に行っていません。水郷に通い始めてからこんなことは初めてですので、行きたくてうずうずしていますが、あいにく天候が優れずに水温が例年通りには上がってこないことをいいことに、「まだ早い・・・」と自分に言い聞かせ、はやる気持ちを抑えています。
ところで、気温が低い時は、車中泊の防寒対策が必要です。水郷に行き始めのころは寒さで明け方に目が覚めるといった経験をしました。今ではシーズンに合わせてウインター用と3シーズン用のシュラフを使い分けています。非常に寒い時は、ウインター用シュラフの上に厚手の毛布をかけると完璧に保温できます。
鯉釣りは泊りがけが多い釣りですので、アウトドア用品とは強く係わり合いがあります。シュラフもそうですが、クッキング用品も同じです。初めて霞ヶ浦に行ったときに準備したのが、コールマンのステンレスケトルとプリムスのシングルバーナー。これがあるだけで、お湯を沸かしてカップラーメンや温かい飲み物を飲める他、ケトルは鍋としても使え、一人分なら問題なく簡単クッキングができます。
アウトドア用品は機能が優れていること、そして耐久性が高いことが要求されます。それ故に、長く使うほどに愛着が湧いてきます。良いものを揃えることは、豊かな気分でアウトドアライフを送ることにつながります。ロッドやリールなどの主要タックルが揃ったら、アウトドア用品にこだわってみるのも鯉釣りの楽しみ方のひとつかと思います。