最終回の今回は海外のウェブサイトで公開されているラインテストの情報を紹介します。テスト結果を掲載しているのはイギリスの釣り具ウェブサイトで、ライン強度と直径のデータを公開しています。
The Tackle Box | http://www.tacklebox.co.uk/images/line-test/Tackle-Box-Line-Tests.pdf |
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対象ライン | ナイロン4〜30lb/撚り糸15~50lb/フロロカーボン12〜20lb |
サンプリング | 各ラインともスプールの異なる場所から5本のサンプリング |
テスト項目・測定器 | ライン強度:独自にアレンジしたラインテスターを用いてラインの破断荷重を測定 ライン直径:デジタルノギス使用 |
ライン結び | ユニノット(5ターン)、ノットレスノット |
全データは上記のウェブサイトをご覧ください。
ここでは使用頻度が高いナイロンに着目してお話したいと思います。図1はナイロンに関するライン強度をブランドごとに集計し直した結果です。商品に表示されたポンド数を100%として表示しています。この結果から、どのブランドも表示ポンドよりも実際は高い強度を示していることがわかります。ウェブサイトのデータを詳細に見ると、中には表示ポンドよりも低い強度(約88% Nash Zig Flo)だったものもありますが、ブランドの平均値では図1のようになります。
図1 ライン強度評価結果(www.tacklebox.co.ukのデータを使用)
図2にナイロンのライン直径をブランドごとに集計した結果を示します。商品に表示された直径を100%として表示しています。この結果から、ほとんどのブランドは表示直径よりも細めにできていることがわかります。
図2 ライン直径評価結果(www.tacklebox.co.ukのデータを使用)
世界的なブランドのラインだと商品表示の値は概ね信用できることがわかりました。実際には結目の強度がボトルネックになることが多いと思いますが、ラインそのものの特性を把握しておくことは大きな安心感につながるものと思います。