1995年から発売された竿です。名礁シリーズ25種類の竿の中で、最も短いのが410MHです。この竿以来4.1mは販売されていませんので(2008年現在)、私にとっては極めて貴重な竿といえます。フルフィールド振出石鯛410Mに比べると、外観は圧倒的に美しく、高級感があります。また元径23mmが示すように、非常に細身で軽く作られています。
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ブラック基調の光沢仕上げ、石突はダイコー伝統の使い心地よい大きさと形状をしています。リールシートにもDaikohのロゴを入れるほど細部にこだわっています。フロントグリップは膨らみをもたせて太くしています。個人的には細身の竿が好きですので、この膨らみを持ったグリップは唯一不満な点です。細身のままの方がこの竿の特徴が生かされると思います。ご丁寧にリールシートの下も膨らみを持たせたグリップにしてあり、キャスティングのときも左手で持った感覚がフロントグリップと同じになる太さに仕上げています。もしかしたら、石鯛釣りでは太めのグリップが使いやすいのかも知れません。
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フルフィールド名礁振出石鯛410MH
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石突は品質・使用感とも満足
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リールシートのDaikohのロゴは細部へのこだわり
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膨らみをもたせたフロントグリップ
「名礁」の文字はレインボーカラーに輝き、ひときわ目立っています。ガイドは高級感漂うゴールドサーメットリングを使用しています。ゴールドサーメットとはチタンナイトライド(TiN)という材質で、セラミックスと金属の複合材料です。シリコンカーバイド(SiC)に比べて強度が高く割れにくい特徴を持っていて、ゴールドのルックス通り値段もSiCに比べて高価です。
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レインボーカラーに輝く「名礁」の文字
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ゴールドサーメットリングを使用したガイド
この竿で鯉とやりとりした感触は、フルフィールド石鯛410Mと比べて大きな違いはありません。この竿はMHの調子と表示されていますが、たぶん実際はMと同じ調子だと思われます。柔らかい竿が好きな私としては大歓迎です。FF石鯛410Mとの違いをあえて言うなら、この名礁のガイドのスムーズさ、穂先からバットへ力が伝わってくる過程の滑らかな感触があげられます。これは竿の性能の違いなのか、竿の劣化の度合いから来る違いなのかはわかりません。総合的に満足度の高い竿です。