私が鯉釣りを始めた90年代後半には、すでに当りセンサーが普及していました。当時複数のメーカーからセンサーが売り出されていましたが、その中でも性能と信頼性、そして拡張性の面で優れていたのがフィッシャーマン。その分、他社に比べて高価でした。
この広告が出された1998年頃、私は子連れで地元の川に行き、竿に鈴を付けて鯉釣りをしていました。やがてセンサーを使った鯉釣りに魅力を感じ、当時多くの方が経験していたことと思いますが電子工作キットを購入して無線センサー基板を作り、タッパーに入れて使っていました。ところが、発信周波数が不安定なため、竿をセットしたときに調整しても、肝心の当りがあった時には受信機に入らないという、今では笑い話のような失敗をしてしまいました。
そこで次に、ホームセンターで売っている無線チャイムから基板を取り出してタッパーに入れ、アンテナ線を付けてみました。これは周波数の安定性の問題はありませんでしたが、受信距離が短いことと、何かのノイズを拾って受信機がしばしば「ピンポ〜ン」と鳴ってしまいました。それでも地元の日帰り釣行ではこれで十分役目を果たし、暫く使っていた記憶があります。
フィッシャーマンの購入を決心したのは、2001年に水郷デビューしてからです。同行したぼらひでさんがフィッシャーマンの初期モデルを使っていて、周囲の釣り人のセンサーと混信しない信頼性や十分な受信距離の点で絶対におすすめとの助言をいただき、ここに掲載した202シリーズを購入しました。フィッシャーマンは今までに何度もモデルチェンジを繰り返し、発信器のサイズも半分程度になっていますが、私は今でも202シリーズを使っています。十数年間一度も故障しない耐久性と信頼性は、この種の電子機器としては群を抜いています。その代わりに、あまりに故障しないため買い替えのチャンスが無いのが唯一の悩みです。
スクラップブック / Page5:コムテック FISHERMAN 1998年広告
掲載日:2014年3月2日