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Record1500の機能・サイズ

初版 2016.6.5

Record1500とAmbassadeur 6500 Carpmasterの比較

 

Record1500(左)、6500 Carpmaster(右)

 
写真は、が所有するRecord1500とAmbassadeur 6500 Carpmasterです。これまで、6500シリーズといえば小型のリールという印象を持っていましたが、こうして並べてみると、Record1500の小ささが際立ちます。
 
とはいえ、スプールそのものの直径に関しては、それほど大きな差はないように見えます。では、全体的なサイズの違いはどこから来るのか――。今回は両者の機能を比較しながら、その理由を探ってみたいと思います。
 

シンプルさが生むコンパクトさ

 

 
Record1500はギヤ比2.75と、現代のリールと比べてかなり低めの設定です。そのため、ハンドルが短くても軽い力で巻き取ることができます。
 
このリールにはクラッチ機構が備わっておらず、キャスティング時にはハンドルが逆方向に回転します。クラッチの特許は1951年、スウェーデンで取得されたとのことで、それ以前に製造されたこのRecord1500は「ダイレクトドライブ方式」と呼ばれる仕様です。
 
また、ドラグも装備されていないため、魚にラインを引き出された場合は、ハンドルを逆回転させることで対応するしかありません。さらに遠心ブレーキもなく、キャスティング時には慎重な操作が求められます。ちょっと油断すれば、バックラッシュは避けられないでしょう。
 
このように見てくると、機能が簡素であるぶん部品点数も少なく、その結果として現代のリールと比べても非常に小型で軽量な造りとなっていることがわかります。
 

サイズの実測と巻き取り長の計算

 

 
Record1500の各部寸法をノギスで測ってみました。細かい数値は四捨五入していますが、おおよそのサイズ感は写真をご覧いただければ伝わるかと思います。
 
スプールの直径はおよそ38mm。ここから90%程度のラインが残っている状態を仮定すると、実効直径は約34.2mmとなります。ギヤ比2.75を考慮に入れて巻き取り長さを概算すると、
3.42cm × 3.14(円周率)× 2.75 ≒ 約30cm/ハンドル1回転
という数値になります。
 
これに対し、6500 Carpmasterは1回転あたり約77cmの巻き取り長を誇りますので、両者の間には実に倍以上の差があることがわかります。
 

おわりに

今のリールと比べると、Record1500は実にシンプルで、ある意味“素朴”ともいえる機構です。しかしそのぶん、リール本来の動作や釣りの基本に立ち返るような感覚を味わえる、なかなか味わい深い存在でもあります。


 
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