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7匹め なんちゃって鯉カー製作記 ベッド編

 私は日頃、徒歩でも5分もかからない荒川への釣行がほとんどであるが、かれこれ7年前位から春先や秋口等、年に数回霞ヶ浦や北浦に泊まりで釣行するようになった。友人も増え、気が付いたらセンサーはもちろん車内でテレビやビデオも見ることが出来るようになり、小さいながらも冷蔵庫も・・・ 。後ベッドさえあれば一応鯉カーと呼べるまでになった。私はレジアスに乗っているのでセカンド・サードシートがフルフラットになり、そこに布団を敷いて寝ていたが、フルフラットとは名ばかり(トヨタさんごめんなさい)でデコボコがひどく、2泊しようもんなら体はバキバキ(笑)で、ついにベッドを製作する事にした。
 

セカンド・サードシートを使ったベッドはデコボコ

  
 しかし、自分は製作の技術は何も持ち合わせていないし、DIYもあまりやらないので道具もほとんど持っていない。あるのはドリル、トンカチ、ペンチ、ドライバー、ノコギリ(それもおもちゃみたいなもの・・・)程度。出来る限界がある・・・と言うよりほとんど出来ない(爆笑)こんな私が作る社内ベッド…違った車内ベッド製作奮闘記です。技術を持ち合わせている方からすればナンとも馬鹿げたちゃちな出来栄えかも知れませんが、これでも私なりにがんばったので笑い飛ばしてくだせぇ・・・。なお、製作において条件がひとつ…家庭の事情で鯉釣り専用カーにすることが出来ない為、シートは外さないで直ぐにノーマルに戻せる事が最大の条件であった。つまり、常設の固定ベッドを設置することは不可で、組立て式の簡易ベッドしか設置出来ないということである。したがってメンバーの地鶏オヤジさんの様な本格的な正式鯉カーに対抗して、「なんちゃって鯉カー」と呼ぶことにします(笑)「なんちゃって・・・」という限り、見た目だけはあくまでも本格的に見えなければイケマセン(爆笑)同じような環境の方もきっといらっしゃると思うので、読んでくださいな。また、この車内ベッド製作はまるっきり独学でしかも一人で製作したので、万が一コピーされて事故が起きても責任は負えませんので悪しからずご了承願います。製作にあたりましては自己の責任においてお願い申し上げます。そうは言ってもここはこうした方が良いよ!とか、こんなアイディアがあるよ!なんて事があれば是非教えてください(都合のいいヤツ・・・、まっ大目に見てくださいナッ!)
 
 霞ヶ浦等に通い始めた頃の車はエスティマの7人乗りで、セカンド・サードシートをフルフラットにしても左右のセカンドシートの間に隙間が出来てしまい使い勝手が悪いと思っていた。その時は未だ車内にベッドなんて考えもしなかったのでそう感じるのもある意味当然と言えば当然だったと思う。現在のレジアスの8人乗りに乗り替えたのも、セカンド・サードシートがフルフラットになり、車内高もあり、室内がかなり広いスペースであることから「これだ!」と思い、発売間もない時期に直ぐに買い替えた。たしか宇崎竜童さんが「いいでしょ、俺のクルマ!」なんてCMしていた頃でしたよ…。しかしフルフラットと言っても実際にはとてもフラットとは言い難く、2泊すると背中が痛くなりもう最悪!3年ほど前からベッドを作りたいと思い始め、その後友人も増え色々な車内を見せていただき、とうとう製作に着手する事になった。今思えばエスティマの方が(サードシートが跳ね上げ式なので)よっぽど楽に製作できたということにやっと気が付いた(後の祭りとはこのことだぁ!笑)
 
 製作にあたって出来るだけ簡単に組立て・分解が出来る事はもちろん、私は標準的な体型の方よりちょっと体重が重めなので、出来るだけ頑丈に製作する事を心がけた。また、「大物は夜中!」とよく言われるが、私は腕が悪いので夜中にセンサー音で起こされた経験がほとんど無く、せいぜい明け方の5時位に鳴るのがいいとこで・・・それも80upは上げたことが無い・・・という事で、より安心して熟睡出来る事。しかも湯水の如くお金はかけられないので安価にて製作できる事、と矛盾したイイトコ鳥(どっかのCM!?)を捕まえる様な気持ちでと取り掛かった。
 

1)レイアウトを決めよう!

まず、ベッドを作る前に自分の車(レジアス)の特徴をもう一度確認してみた。
1.8人乗り
2.室内高が高い
3.左側のみにスライドドアがある(一番初期型なので・・・)
4.三列目のシートはサイドに跳ね上がるのではなく前後に跳ね上がりそのままスライドする(変な表現:笑)
 
まぁ、ここまでは外観で直ぐわかりますよね。
また、今まで使った経験から・・・
 
5.2列目と3列目のシートをフルフラットにするとちょうどダブルサイズの布団が敷ける。(幅約150cm×長さ約200cm)
6.フルフラットにした状態で2列目と3列目のシートの間に5cm程の隙間を開けることが出来る。
7.サードシートを倒すとリアゲート一杯まで使ってしまう。
8.セカンドシートは左右に分割出来、スライドドア側が一人用のキャプテンシートになる。
 
 この条件で考えると、普通の四足のベッドは組めそうに無い。大きさ(幅)はセカンドシートの2/3を使う事が一番良さそうで、それにサードシートの座る部分を利用してなんとか大人一人が横になれる長さが確保出来そうだ。大まかに寸法を測ると長さが200cm、幅が85cmとなかなか良いサイズ。セカンドシートのスライドドア側のキャプテンシートは運転席と助手席の間にあるテレビデオを見るのに良さそう…、しかもそういう使い方をするとサードシートのスライドドア側に荷物置き場のスペースが出来るので良さそうジャン!!これで決まり!
 

こんな感じでTVを見る

 
 以前、カミサンから「サードシートを外しても良い」と許可をもらいました(敬語、敬語:笑)が、ぐずぐずしているうちに状況が変わってしまいサードシートを外す事が出来なくなってしまった。その頃はちょうど車検だった事もあり、いっそサードシートを外して5人乗りに定員変更してしまおうかとも考えたが、まぁ、結果的にその時5人乗りにしていたら戻さなければならなかったので良かったか?(笑)
 

フレームがあれば運転席の直ぐ後まで使える

2)素材を考えよう

 数々の鯉カーを見てきたが、ベッドは色々な物があった。地鶏オヤジさんの様に室内用のベッドをまんま積んでいる方。キャンピングカーの様に初めからシートがフラットフロアーになるような専用設計車の方。シートが外され、コンパネ等を利用して自作されている方等々・・・。出来るだけ簡単に、しっかりしたもので組立て式、しかも私が造れるもの(!:笑)となると、フレームは以前からメンバーの秋田さんにアドバイスを受けていたヤザキのイレクターパイプしかないと思い、それで作る事にした。ヤザキのイレクターパイプはカラーやパーツも豊富にあり、比較的安価である。また、以前の大ゴイ○▲部にも記事が載っていたのでそれも参考にした。
 
  
 ベッドの天板部分は鯉関係の掲示板にて数多くのアドバイスを受けましたが、結局miO管理人殿が使用している「スノコ」が安く楽かと思い,それに決めた。なぜ、楽かと思ったかと言うと…幅が80cm前後で作成されていて設置幅にジャストサイズだったことが一番で、コンパネ等をDIYショップで切ってもらったとしても、一発で完成サイズを出す事は私には不可能だし、切る道具持ってないからサイズ変更が出来ない(笑)。失敗しても他に転用出来るし・・・と安易な発想で~す。近所のディスカウントショップを下見すると2枚セットで698円と比較的安価。実際に購入したのは期間限定で更に安い398円のもの。最初は200cm程の長さ分、つまり3セット購入予定だったが、安かったので1セット余分に買ったがこれが後で功を奏した。後日、何の気なしにそのショップに行ってみたらその日のサービス品でなんと1セット298円だった。たった100円だったがすごく損した気分になった(笑!)
 
 また、幅が80cmとなると一般的なシングルサイズの敷布団はちと厳しいと思った。最小でも85cmが既成のサイズでなので、敷布団代わりに以前から目をつけていたモノがありました。キャンプ用のエアーマットです。ロゴス製で幅70cmのモノがあるのでそれを敷布団に考えました(これは大失敗でした:涙・・・理由は後程)。これで一応基本的な素材やレイアトはOKとなり、後は如何に上手く設計・製作出来るかです。ところがここからが私にとって一番苦手なところです(大笑)
 
★購入品
ロゴス製エアーマット70 1980円
スノコ 75×33(2枚セット) 398円 を4組(8枚)で1592円
 

3)設計しよう!

 はぁ~、苦手な事だらけの私ですが電気関係と設計図面…特にダメです。電気関係は滋賀のM師匠にお任せだったし、竿掛けの設計はmiO管理人に全部丸投げ…(と言うか見かねて書いてくださった:笑)だった。電気関係の笑い話をひとつ…バッテリーと地鶏オヤジさんにもらったインバーターを繋ぐのに、M師匠が配線を製作してくれたのですが、東京と滋賀でのやり取りはもちろん電話。「インバーターからの線の先はどうなってる?」と聞かれてまるで何のことかわかりませんでした。更に「ワニ口みたいになってるか?それともソケットに差し込める様になってるか?」と聞かれパニック!(大笑)
 

シート間に隙間が出来るのでこれを利用する

 
イカンイカン、話しはベッドの設計だった…、設計図、どうせ書けないんだから、作りながら寸法を出していく作戦に切り替えることにし、ヤザキの「Enjoy!イレクター」という冊子を参考にして自分なりに考えてみた。その冊子によると完成形をイメージし、その中で面になる部分を製作し、それを繋ぐ様にしていくと良いそうなので、まず完成形の一番のメインとなるセカンドシートを覆う長方形を作ることにした。
 

こんな風にフレームを長方形に出来る

 
長さは直ぐ出せたが問題は高さ、サードシートの背もたれ部分の出っ張りをどう使うかによって高さがかなり変わる。どうしようか散々迷ったが、万が一の夜中の大物ヒットの事を考え、運転席の方を足にして寝た方が早く車外に出られそうなのでサードシートの背もたれ部分は使わない事にした。よって高さは約45cm、結構高くなってしまったが車内高があるのでそれでも割りとまだ余裕がある。
 

そこにスノコを敷いて

 
こんな感じでベッドになる長さは130cm、幅はスノコが75cmなのでそれの足の幅に合わせ55cmとした。スノコの足を利用してスノコのグラツキを無くそうという作戦だ。とりあえずパイプをカットし長さをチェックしてみるとナカナカいい感じ。サイズはこれで決まりとし、後は前後の面の形を決め、130cmの長さのパイプで止める方法に決めた。
 

こんな感じでベッドになる

 

4)組み立てよう!

 ラフな組立てでかなり具体的なイメージが湧いてきたので、実際に車に積む仕様の組み立てに取り掛かった。これは車内では無く屋外で作業したのだが、近所の方から「なに造ってるんですかぁ?」と30分置き位に聞かれた。さすがに車内にベッドを作るとは言えず・・・参った。(状況わかりますよねぇ…:笑)
 
 まず、補強を入れた前後の面を作る。基本的な長さをミリ単位で考えた訳じゃなくちょうどのサイズにしたので、パーツを組み込む際のサイズ出しは先の「Enjoy!イレクター」を参考にして比較的容易に出来た。
 
 ここまで来ると後は早い、足を三本にして梁を支える様に斜めに補強を入れ、これでもかと言うくらい頑丈になるように組んで接着する。この前後の面の大きさは45cm×55cmなので使わないときでも何とか収納できるサイズだ。組立て開始から一応の完成まで約4時間と案外早くできた。スノコも上手くはまるようにおもちゃノコギリでカットして何とかイメージ通りの組立て式で頑丈なモノが完成した。我ながら納得の出来栄えだ。

フレームが完成!結構頑丈に造った

サードシートに乗せる部分はこんな感じ

スノコを敷き詰めて完成!!

セカンドシート部分のパーツはこれだけ

分解したサードシートに乗せる部分

スノコは5.5枚分(約180cm)

ここでワンポイント!ちゃんと設計出来る方は間違わないんだろうが、私は良く考えずパーツを買ってしまったので、結果的に使えないパーツをいくつか買ってしまった。パーツを買うときはよく考えて必要なものだけを買うようにしましょう。特に補強等のパーツは一応形にしてからどうしても必要なら買うようにしましょう。私は要らない補強パーツを10個以上買ってしまいました。これだけで約2千円無駄遣いしました(笑)
 
★購入品
パイプ代 2500mm×5本 3750円
パーツ代 各種5500円位(使えないのも含む)
パイプカッター 2980円(これはしょうがないが・・・)
作業台 1980円(こっちは本当に必要かぁ??? バーゲンプライスに弱い私です:笑)
 

5)車内にセットしてみよう

 完成したものを車内に組み込んでみた。組立てにも5分もかからない。これなら釣りに行くときだけ組み立てれば良いし、バラしたパーツはリアスペースに荷物のように積んでおけば良いし、それなら家族が昼間ノーマルで使ってその夜からの釣行なんて事でも難なく釣り場で組み立てる事で対応出来そう…。万が一家族が病気になったら救急車代わりに…ナランナラン!(笑)

車に設置する

サードシート部分の段差はこうやって無くす

いい加減に寸法を出したことと単純な構造なのでサードシートのデコボコに今いちフィットしない。先程切って余ったスノコの板を重ねるように釘止めして使ってみるとこれが案外いい感じ。こんなに上手くいってしまっていいのだろうかと思える位ピッタリ!段差もまるっきりとは言わないが、かなり無くなった。
 
 で、もって一応の完成をみて、さぁマットを敷いてみると・・・このマット厚過ぎじゃん!せっかくの室内高が台無し、無駄な投資をしてしまった・・・。結局家にあった古い敷布団を敷く。なんだかんだ言ってもヤッパリ布団か・・・低反発タイプとか指圧(無圧)タイプとかがいいなぁ・・・(家でも使って無いじゃん:笑)まぁ、初めてなので何かと失敗もあるサッ!と無理やり納得する。ここまでやってみての感想は「よくやったと自分を褒めてあげたい!」です(笑)冗談はさておき…特に上手くいった所は、
 
①組み立や分解が短時間で簡単に出来る事
②頑丈に作ったせいでグラグラしないで安定している事
③シートの段差が思いのほか無くなった事
 
また、改造を要する所は
 
①何と言っても全体の寸法
あと2回位作ったらもっと良いものが出来そう。サードシートの段差を無くす為にギリギリまでフレームを長くした為にサードシートの背もたれが起きなくなってしまった。もし、背もたれが起きれば荷物の積載量がかなり多くなるのでこれは要改造。特にMCFのオフ会時はBBQコンロ、ツーバーナー、炭等の燃料、食材・飲料と釣り道具以外の荷物がかなり多くなるので・・・(大笑)
 
②棚を追加したい
後々棚が取り付けられるようにと、それように部品を使って作ったので近々製作に取り掛かりたい。棚に載せるものは重たいものではなく、センサーの受信機やDVD、もしかしたら衛星放送のチューナーなんかを積む時代が来るかもしれない!(そんなぁぁぁ、ホントかぁ?)
 
今回製作したものは、無駄なものを一切買わなければ材料代は9000円程度。市販のシンク付き簡易キャンプセットなるもののベッドだけ購入したら最低でも約6万円程度すると思うのでそれの役1/6程度の出費で出来たのでかなりお得だ!これ売りに出したら売れるかな?←売れないって・・・、「組み立て式ベッド」の商品名でMCFグッズに追加してもらおうかなぁ?!←無理やってぇ(爆笑)
 
 ところで、改造ってどこまで認められるんでしょう?車検証に記載されている乗車定員分のシートって常に付いていてしかも座れるようになっていなければ駄目なんでしょうか?道路交通法や道路運送車両法を読んで見ましたが該当する文章がわかりません。問い合わせる場所もよくわからないし・・・、今回作成したベッドを常設にしても大人3人しか常に乗らなければ違反にならないんでしょうか?固定されていないので多分走行中に利用(誰かが寝る)したらいけないんでしょうとは思いますが・・・設置しているだけならOKなんですよねぇ???大きな荷物運んでいるのと一緒ですもんね。わからないのでどなたか詳しい方教えていただけませんか?よろしくお願いします。

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