7000CL中古品 (2024年)
今回、中古で入手した 7000CL は、めずらしく外観が美しいリールです。到着後すぐにオーバーホールを行いましたので、その内容をレポートします。
外観
目立った腐食や傷が見当たらない
一見して、目立った腐食や傷は見当たりません。これまで購入してきた中古品の中でも、上位に入るコンディションだと思います。おそらく、使用回数が少なかった個体ではないかと想像できます。
ハンドルのナット・リテーナの破断を発見
しかし、よく見るとハンドルのナット・リテーナーが破断していました。この部分が壊れるのは珍しいのですが、リテーナーを外さずにナットを無理に回したのかもしれません。今回は部品交換せず、洗浄してそのまま使用することにします。
右サイドプレート
ウエーブが小さくなっているワッシャー
ハンドルを外すと現れるワッシャーは、本来ウエーブ状に湾曲しているはずですが、長期間押さえつけられていたのか、潰れて平らになっています。ペンチで修正することも考えましたが、金属の塑性変形は材質に良くないので、洗浄のみで再利用することにしました。
溝が潰れたネジの頭
右サイドプレートを固定するネジの頭の溝が潰れています。ドライバーのサイズが合っていないまま回すと、こうなりがちです。外す際に少し固さを感じましたが、慎重に取り外すことができました。ネジ山側にダメージはないようなので、洗浄してそのまま使用します。
ドライブ系
グリスが明らかに劣化している
ドライブギヤ周辺には、劣化したグリスが黒く変色して残っていました。綿棒で触れると一部は固着しており、分解前にハンドルを回した際に感じたブレーキがかかったような重さの原因はこれだったようです。各パーツを丁寧に洗浄し、新しくグリスを塗布しました。
摩耗粉だらけのドラグワッシャー
ドラグワッシャーは、摩耗粉で真っ黒になっていました。外観から使用頻度が少ないと思いましたが、内部の摩耗状況からすると、そこそこ使用された個体のようです。洗浄後、薄くグリスアップを施したところ、ドラグ性能に問題はなかったため、今回は交換せず再使用することにしました。
スプール系
ブレーキブロックは4個とも健全
遠心ブレーキブロックは4個ともきちんと装着されていました。使用者によっては遠投用に2個に減らしたり、すべて外していることもありますが、今回は問題ありません。ブロックの摩耗も少ないため、このまま使用可能です。
スプールの内側に腐食が見られます
スプールの内側には腐食が見られました。触るとザラつきもありましたので、1000番のサンドペーパーで丁寧に磨きました。ラインにダメージを与えることはないと思われます。
洗浄・組み立て
洗浄やグリス・オイルの使い分けについては、別のページで詳しく解説していますので、ここでは割愛します。
作業途中のようす
作業中の様子です。パーツを紛失しないよう、分解した順に並べることを心がけています。小さなパーツは紙コップに洗浄剤を入れて軽く振って洗浄し、グリスが固着している場合は、綿棒で拭き取ってから再洗浄します。紙コップに入らない大きなパーツは、ペーパーで覆ってから洗浄スプレーを吹き付けます。
オーバーホール終了
組み立て後は、すべての動作をチェックします。異音の有無も大切な確認項目です。今回、オーバーホール前に感じていたハンドルの重さは解消し、非常にスムーズな回転になりました。作業のたびに思うのですが、ABUのリールは音や感触にそれぞれ微妙な個性があります。私にとっては、この「個性」がとても魅力的です。
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