竿のカーブを比較
秋の釣りシーズンを前に、今回もフィッシング・ラボで竿の計測を行いました。今回は、竿に一定の負荷を掛けたときにどのようなカーブを描くのかを調べています。
竿尻から約40センチの位置までを台に固定し、40号の錘を掛けた場合と、無負荷の状態とで竿の高さを測定。その差をグラフ化しました。無負荷を基準にしているのは、竿を固定した際の傾きや自重による曲がりといった初期誤差を打ち消すためです。
グラフ上の赤い▲は竿の継ぎ位置を示しています。なお、錘の実測はフック込みで160グラムでしたが、測定器が10グラム単位表示のため、あくまで参考値とお考えください。40号の錘を選んだのは、固定台の高さの都合で、穂先が床に着かない範囲で掛けられるほぼ最大の重さだったからです。
二本の竿のカーブ比較
測定結果を見ると、「小笠原」は#2節から曲がりが大きくなっているのに対し、「新鋭」は#3節あたりから徐々に曲がり始めています。差はごくわずかですが、前回のテーパー率の推測どおり、新鋭は小笠原に比べて手元寄りからゆったりと曲がる傾向が確認できました。
もっとも、この計測は実釣よりもずっと軽い負荷しか掛けていないため、大きな差が出にくい条件ではあります。
穂先位置の違いとその意味
さらに穂先の位置に注目すると、曲げた状態で両者には285ミリの差がありました。小笠原を基準にすると、これは6%あまりに相当します。単純に考えれば、同じ負荷でも新鋭の手元にかかるモーメントは約6%小さいことになります。
加えて、穂先の位置は新鋭の方がわずかに下がっているため、実釣で魚とやり取りする際のストロークは、小笠原とほぼ同等か、やや大きめになることが予想されます。
この調子なら、実釣での竿さばきや魚の引きの感じ方にも、確かに微妙な違いが出てくるでしょう。秋の本番で、その差がどのように表れるのかが楽しみです。