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和竿風糸巻き竿

製作までの経緯

初版 2024.5.19|改版 2026.1.4

リールにラインを巻き替える際、しっかりと固定できる専用の竿があると作業がぐっと楽になります。
そんな道具を、どうせなら味わいある和竿で作りたい――そう思い立ち、長年お世話になっている和竿クリエイター「並継こぶちゃん」に製作をお願いしました。突然の相談にもかかわらず快諾いただき、この場を借りて改めてお礼申し上げます。
 

相談から製作スタート(2023年3月12日)

LINEで事情を説明し、「和竿風のショートロッド」をお願いしました。
中古竿を自分で切って作る案も浮かびましたが、せっかくなら工芸的な仕上がりのものが欲しかったのです。
 
:リールシート付きショートロッドを作っていただけませんか。和竿風で、秋のオフ会までに間に合えば十分です。
こぶちゃん:家にある素材で考えてみます。リールの足の長さを教えてください。
:62〜64mmです。アンバサダー6000と7000番用です。
こぶちゃん:糸巻き専用ということは元竿だけ?ガイドは1個?
:はい。リールとガイドの間に握れるスペースがあれば十分です。
こぶちゃん:了解!凝ったものを作ってみます。
 

素材は布袋竹(2023年3月13日)

 

 
翌日、こぶちゃんから「布袋竹のいい素材があった」と連絡が入りました。
仕上がりは約2尺5寸(75cm前後)になるとのこと。竿尻の写真も送られてきて、期待は一層高まりました。
 

螺鈿と金粉の豪華仕上げ(2023年4月21日)

作業は順調に進み、下地塗りの後に螺鈿(らでん)を貼り、さらに金粉をのせたとの報告。この上から黒漆を数回塗り重ね、研ぎ出して完成を目指すとのことでした。黒地に螺鈿と金が浮かび上がる――想像するだけで心が躍ります。
 

職人のこだわり(2023年6月17日)

研ぎ出しの段階で、こぶちゃんが「螺鈿の出方が気に入らない」とのこと。
結局、一度地塗りまで削り、螺鈿を置き直すという手間をかけてくれました。私としては完成時期は問わず、とことん納得のいく仕上がりをお願いしました。
 

仕上げの難関(2023年10月17日)

秋も深まった頃、竿はほぼ完成。残すは覆輪(ふくりん)入れのみ。これが非常に神経を使う工程らしく、「息を止めて、エアコンまで止めて作業する」とのこと。いよいよ完成の瞬間が近づいていました。