鯉のことわざ・故事成語
初版 2005.11.27
《要約》
- 鯉に関することわざは、人間の運命・行動・成功などをたとえる表現が多い。
- 一匹の鯉が、不自由・出世・あきらめ・模倣など様々な意味に使われている。
- ことわざを知ることで、鯉が日本文化に根ざした象徴であることがわかる。
- 日常に潜む教訓や感情を、鯉を通して表す表現として興味深い。
魚に関係することわざはたくさんありますが、とりわけ鯉にまつわることわざが多いようです。その中から代表的なものを文献より引用して紹介します。
生簀(いけす)の鯉
生簀の中の鯉で、自由にならない身の上をたとえていいます。
俎上(そじょう)の鯉
まな板の上で、いままさに料理されようとしている鯉のようすを指しています。これは絶体絶命のピンチにあり、自分ではどうしようもない運命をいいます。また、度胸がいいことにもたとえられます。
浅みに鯉
手づかみでも獲れる鯉のことで、もっけの幸いという意味です。
麦飯で鯉を釣る
ちょっとの元手で大儲けすることのたとえで、「蝦で鯛を釣る」と同じ意味です。
鯉の滝登り
立身出世することのたとえです。「登龍門」のページに詳しく述べていますので参照してください。
及ばぬ鯉の滝登り
いくら力んでみても、とてもできないことのたとえで、鯉を恋にかけて多く使われます。
鯉の一跳ね
鯉は捕らえられると、一度だけ跳ねるが、まな板の上にのせられると、観念してじっとしているという意味で、あきらめがいい、いさぎよいことをたとえていいます。
鯉が躍ればどじょうも躍る
鯉の跳ねるのを見て、どじょうもその真似をするという意味で、分不相応なものが、優れた人の真似をすることをたとえていいます。
《参考文献》
1)「お魚の分化誌」有薗眞琴 舵社