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COLUMN / 55〜51話

55話 夢(最終回)

 このコラムは2010年1月に開設し、今回で最終回となります。期間としては5年余りですが、振り返ってみると実質的には初めの2年間くらいが更新頻度が高く、その間に大震災を経験したことなどもあり、捨て難い記録も含めてMCFの中に保存しておくことにしました。巷では部屋の整理術の本が売れ、「ときめき」を感じる物だけを残すことが流行していますが、私の場合は取捨選択するのはずっと先でも良いのではないかと考えています。
 
 5年間を駆け足で思い起こしてみます。2010年は煮込みマッチョさんが北浦で良型のBlack Carpを上げた年でした。2011年は大震災を経験し、悲しい映像を数多く見ました。水郷の護岸道路は復旧工事のために通行禁止区間が数多くありました。2012年はFacebookページを開設したことに加えMCFのサイトのリニューアルを開始し、翌2013年に完成。2014年はMCFメンバー内では水郷においてBlack Carpの型と本数が上がった年でした。
 
 ここでは申し上げませんが、さらにこの5年間の個人的な状況変化を重ね合わせると、非常に慌ただしく、そして短く感じられます。現代はかつて経験したことがないほどのスピードで推移し、この先5年間を見通すことは大変困難となっています。そんな時代であるが故にひとつの目標を共有することがより重要となってきます。国内ではその目標が東京オリンピックであり、そこに向かって活力を見出そうともがいているようにも見えます。
 
 さて最後に、MCFのウェブマスターとして無謀にも今後10年間の夢をお話しして終わりにしたいと思います。ひとつ目は、MCF Japanのサイトの内容をなんらかの形で総括してみたいと思います。二つ目は、たとえ一日でもいいので、MCFメンバー全員が水郷に一堂に会するオフ会を開催したいと思います。三つ目は、MCFに若いメンバーを受け入れ、そのメンバーが主体的に活動するクラブを作りたいと思います。さてこの内ひとつでも実現できるか、皆様に末長く見守って頂けると嬉しく思います。

掲載日2015年3月8日

54話 鯉釣り雑感

 明けましておめでとうございます。MCFは今年も粛々と更新を続けますので、ご支援の程宜しくお願いします。状況によっては釣行記が少ない場合や、鯉釣りからやや逸れた話題が多くなってしまうこともありますが、本流を見誤らないように運営しますので、どうぞゆるやかに見守って頂けたら嬉しく思います。さて、新年と言っても特に今年にかける思いとかはありませんので、今回は鯉釣りに関して最近思っていることを3つお話したいと思います。
 
 ひとつ目はロッド。私はベイトリール派ですので、ここ数年間のスピニング用カープロッド一色の状況は寂しい限りです。ベイトロッドの選択肢が少ないために結果的に石鯛竿を使い続けている訳ですが、鯉にはもっと柔らかくてストロークが大きいロッドが適していると思います。長さは場所によって要求が異なりますが、水郷でしたら4〜4.5mくらいが使い易いと思います。いつか気に入ったロッドに巡り会えることを期待しています。
 
 ふたつ目は車。今乗っている車はまだ数年間乗り続けるつもりですが、次の車はどういったタイプにしたらよいか方向性を考えています。もちろん車中泊可能なことが必須要件となります。最近は魅力的な軽自動車が販売されているので気になりますが、運転の疲労感が少ないことを重視すると2000ccクラス、燃費重視なら中間の1500ccクラスも魅力があります。現在乗っている2400ccよりもダウンサイジングして、タックル類は極限まで簡素化し、釣り場でのセッティングや撤収が素早くできるようにすることが理想的な姿です。
 
 最後はウェブサイトについて。MCFを開設した当時は、少し極端な言い方をすると「自分たちが楽しいこと」は「鯉釣りファン皆が楽しい」という前提で運営していました。ところが開設から12年近くも経つと「果たしてその論理が通用するのか?」という疑問に突き当たります。しかし、この疑問に対する答えは永久に出てこないと思われますので、最近は勝手ながら「自分たちが楽しいこと」に「共感して頂ける人」のために運営を続けようと考えています。鯉釣りが多様化しつつありますので、MCFはモンスターカープを追い続ける釣り人の憩いの場でありたいと思います。 

掲載日2014年1月5日

53話 ワーク・ライフ・ホビー

 前回のコラムで私の療養についてお話しさせて頂きましたが、その後なんとか回復し、もう少しで薬による治療も完了することが出来ます。この夏は極暑も重なったため、体力的に無理をしないようにして過ごしましたが、秋の釣りシーズンに体力回復は間に合いそうです。今後ますます健康に気をつけながら日常生活を送って行きたいと考えています。療養中、お見舞いのメールを頂いた方々には心よりお礼申し上げます。
 
 さて、年寄りじみた健康話はこれくらいにして、今日は生活のバランスについてお話します。ワーク・ライフ・バランスという言葉はすでに浸透していることと思いますが、私自身はこの言葉では不十分だと考えいます。MCFの開設当初から折に触れて申し上げましたが、私はワーク・ライフ・ホビー・バランスが欠かせないのではないかと考えています。というのは、ワークもライフも「やらなければならない」ことばかりで、社会人・家庭人としての責任と捉えています。ところが、ホビーは「やりたいこと」であって、自分自身のために唯一時間をつぎ込める貴重な時間なのです。
 
 では実際、ホビーにどれほどの時間を費やしているのでしょうか。私は水郷の泊まり込み釣行の場合、車での往復時間と竿を出している時間を合計すると、1回当り40時間で年間10回。つまり、年間400時間となります。さらに、荒川などの日帰り釣行は1回当り12時間、年3回のオフ会で36時間。その他釣行準備など概算すると40時間。以上を合計すると、年間476時間となります。これは1年の時間に対して約5パーセントとなります。
 
 この5%という数値は、企業でいえば研究開発費の売り上げに対する比率の一般的な目標であったり、革新型企業であれば社員のイノベーション活動に使う時間比率であったりします。偶然の一致ではありますが、広い意味で自分への投資と考えると、この二つの例に何か似ているような気がして、私のホビー比率について自分を納得させる根拠となっています。ワーク・ライフ・ホビー・バランスについて、皆様自身の適正な配分について考えるきっかけになれば幸いです。 

掲載日2013年9月1日

52話 只今療養中

 実は私、先週初めに簡単な手術をして療養中の身です。医師より、2週間経過するまで安静が必要と言われておりますので、猛暑の中働いていらっしゃる皆様には申し訳ありませんが、エアコンが効いて快適な部屋でこのコラムを書いています。長年体を酷使していますので、メンテナンス箇所が増えてくるのは仕方がありません。定期検診の重要性を改めて感じているところです。
 
 そんな生活をしている中、先日落雷事故のニュースがありました。ご存知の方も多いと思いますが、荒川の中州で釣りをしていた3人の方が、近くの木の下で雨宿りをしている最中に落雷に合い、1人が死亡、2人が重傷とのことです。あまりに身近な事故に驚いています。以前このコラムに書いたことがありますが、雷の気配を感じたらすぐに撤収するのが鉄則だと思います。亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
 
 雷雲は時として時速40km程の速度で近づいて来ることがあるようです。私が住む宇都宮はこの時期、連日のように雷がある土地柄で、雷鳴が聞こえ始めたと思ったらあっという間に頭上で鳴り始めたといったことをこれまで何度も経験しています。ネットで調べたところ、雷警報器が市販されているようです。またスマホで雷情報を取得することも可能です。こうしたものをうまく利用して安全に釣りを楽しんでいただきたいと思います。
 
 この週末、MCFメンバーのひとりが水郷方面で釣りをするとの連絡が入りました。釣行情報が入るたびについ自分も行きたくなってしまうのですが、今はぐっと堪えるしかありません。9月から釣りを再開したいと思います。当面は釣行記を書けませんが、こうした事情を汲んでいただければ嬉しく思います。猛暑が続きますが、皆様どうぞ体調管理にご注意ください。 

掲載日2013年7月14日

51話 鯉釣り人口

 国内の鯉釣り人口はどれくらいなんだろう?と以前から考えていましたので、先日インターネットで調査してみました。各種統計データの中から出典が明らかにされているものをピックアップして紹介します。ただし、私自身が必ずしも出典を確認しておりません。中には二次情報も含まれる可能性があります。信頼性に関しては、こうした状況をご承知おきいただければと思います。
 
 公益財団法人日本生産性本部の発表によりますと、釣り人口は2001年は1690万人でしたが、2010年には940万人に減少しています。この信頼性を確認する意味で、他のデータを比べてみます。2011年総務省統計局「生活基本調査」の発表では、釣り人口比率は全国で8.1%だそうです。人口は約1億2806万人(2010年国勢調査)ですので、これから釣り人口は約1037万人となり、前述の日本生産性本部発表の940万人と概ね一致していることがわかります。
 
 さらに釣りの種類別人口比率は、世界大百科事典(平凡社)によると、磯・波止場・浜46%、舟26%、鮎10%、マス類5%、鯉3%、鮒3%、ワカサギ1%、ルアー等6%となっています。したがって、鯉釣り人口は940万人の3%とすると、約28万人となります。この中には、管理釣り場や浮き釣りなどすべての鯉釣りが含まれます。この先は私の推定になりますが、リール竿を使った野釣りが鯉釣り全体の半分と仮定すると、私たちの仲間は約14万人いることになります。
 
 概算ではありますがこうして鯉釣り人口が把握できると、その先は色々なことが具体的な数値として実感できるようになります。2011年のインターネット利用率は79.1%(総務省発表)ですので、14万人の仲間の中で約11万人の方にMCF Japanを見ていただけるチャンスがあるということになります。鯉釣りはマニアックな釣りと認識していましたが、国内だけでも11万人の方がご自身の趣味としてサイトをご覧になれる状況である以上、今後も心して情報を発信して行きたいと思います。 

掲載日2013年6月16日
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